「レールサイドの中の人。」レールサイド運営が、レールサイドにてご出店いただいている テナントさんにインタビューをする特別対談企画。
第2回は、レールサイドの中でも、一際存在感を放っている“THE 247”オーナーの一杉 岳さんです。
高田:こんにちは。早速ではあるのですが、まずはじめに“THE247”さんの店名の由来について お伺いしてもよろしいでしょうか?
【Q1.店内の由来について】
一杉さん: はい。”THE”の部分が“唯一無二の1点もの”っていうような意味を込めていまして、 ”247”は、あの 247(トゥエンティーフォーセブン=24時間、7日)ってよく、ヒップホップとかで 出てくるのですけど “四六時中”という意味があり、THE 247とブランドのアイテムを通じて、”四六時中、どんなシーンにおいても、 お客様に特別な時間を届けたい”っていう思いがあって、こういったブランド名になっております。
高田:ありがとうございます。(ブランドは)いつからスタートしたのですか?
一杉さん:2021年の12月に本格的に、独立しました。
高田:なるほど。元々一杉さんは、アパレルの人だったのですか?
一杉さん:アパレルの人でして、ワールドっていう...
高田:ワールドにいらっしゃったのですね!
一杉さん:会社に5年間いて、そこから2021年に「THE 247」をスタートしました。
高田:一杉さんの肩書きじゃないけど、その中の立ち位置っていうのはどこにありますか?
一杉さん:一応代表をやっていて、グループに古着含めて色々なブランドがあるのですが、 今グループで 5ブランドぐらいですかね。3月からは、弟の古着屋(東京感性)がもう1個増えます。
高田:グループの方は、元々ずっとつるんでいたような友達なのですか?
一杉さん:仕事仲間はインスタでみんな繋がりました。
高田:そうなのですね!
「ちょっと一緒にやらないかって」って(インスタグラムの) DM を送ってみたいな?
最初にブランド名だったりコンセプトとかを決めて、 こういうことやりたいからどう?みたいな?
一杉さん:そう!方向性が合っているなっていう方で「やろうよ!」という感じで。
高田:現在何人ぐらい(メンバー)いるのですか?
一杉さん:本部で7人ですね。
高田:最初に構想してた形は、もう全部スタートしているのですか?
一杉さん:そうですね、もう形にはなっておりまして、あとはそれを、 今年は“1-100”の年というか。“0-1”が去年という感じですね。
高田:ありがとうございます。 では次にお店のコンセプトについて、 お伺いできればと思います。
【Q2.お店のコンセプトについて】
一杉さん:“クラシックの再構築”と、”唯一無二の装いを”というコンセプトになります。 まず、クラシックの再構築に関しては、1920年代〜1940年代とかのイギリスとかのクラシッ クの洋服が僕自身好きなので、それをこう自分たちなりに再構築していきたいというか、 世間に対して落とし込んでいきたい思いがあります。
あとは、オーダーのブランドなので、 やっぱり“唯一無二の装い”をお客様に“届ける”っていうところも、大切にしています。
高田:ひとつひとつ聞いてみたいなと思ってるのですが、 今“クラシックと再構築”というところで、 確かに、一杉さんはジャケット羽織ってスラックス履いてというスタイルが多い気がします。
1920年~1930年代ぐらいの昔の人たちって正装っていうか、 外に出る時は、みんな基本“スーツスタイル”みたいな。そういうスタイルは昔から好きだったのですか?
一杉さん:好きですね。
高田:ワールドで働いていた時もですか?
一杉さん:ワールドでは、“タケオキクチ”というブランドにいまして。
なので、スーツなどを取り扱ったりとか、それこそ“セミオーダー”とかも、 “タケオキクチ”で受けていたりしていました。
高田:そうなんですね。ジャケットスタイルとかクラシックな要素は、THE 247さん (一杉さんブランド)から感じています。スウェットなどは、 当時スポーツウェアとしてはあったでしょうけど、やっぱクラシックにはないものじゃないですか。 そこら辺がいわゆる、再構築というか。基本的には、皆さんにもカジュアルウェアとして 着用していただきたいという感じですか?
一杉さん:スウェットに関しては、THE247 を知ってもらうきっかけになるというか。 バックプリントに“蛇”も入っているので、 街中を歩いていただいて、どんなブランドなのかを 知らない方にも感じてきたいと思っております。
フックの商品ではないのですが!
高田:蛇はブランドアイコン的なものなのですか?
一杉さん:そうですね。
高田: ちなみに、Onion Gum Market(店舗内THE 247ブースの中にあるカジュアルライン)はどのようなコンセプトですか?
一杉さん:基本的には、ヒップホップとかからデザインの着想を受けているブランドで、 Onion Gum Market自体は、もう一人の女性のデザイナーのミライが、 個人でやっているブランドです。
高田:そうなんですね。
一杉さん:うちのグループとして打ち出している、ブランドではないのです。
高田:そうなんですね。そのヒップホップから着想を受けて、それをリメイクで落とし込むっていうような。カジュアルウェアって感じがします。
THE247 さんのアイテムは、生地からパターンからというスタイルですもんね。
一杉さん:そうです。全部生地から、“フルオーダー”です。
高田:フルオーダーでも可能ですが、レールサイドに置いていただいているのは、いわゆるこう既製品としてっていう形ですが、ベースとして”THE 247”は、 フルオーダーのブランドですもんね。今までどういったアイテムを作ってきたのですか?
一杉さん:アイテムは、オールジャンル、靴以外は正直作っています。 ただ1番多いものは、やはりシャツ・ジャケットをオーダーするお客様が多いです。
高田:結構自由度は高いですか?
一杉さん:自由度は、すごく高いです。もう正直、着たいものを作ってもらうというところで、 そこに僕ら(THE 247)のエッセンスを多少なりとも加えていけたらっていうようなところなので、 ベースはお客様が着たいような、お洋服を作ります。
高田:面白いなあ。それがクラシックと再構築という部分として。 もう一つが“唯一無二”ということなのですけど、これ(THE247 さんみたいなブランド)が他にないですよね。僕も、正直びっくりしました。
一杉さん:あ、本当ですか。
高田:ここまでちゃんとパターンからみたいなことを、やっている人と話したことはなかったので1着1着見ても、やっぱりすごいなと思っています。
一杉さん:ありがとうございます。
高田:こういうことをやっている人はきっと多分いるんでしょうけど。 でも、目の当たりにして、これはすごいと思っております。
一杉さん:ありがとうございます。嬉しい。
高田:レールサイドに置いている商品は大量生産というか、 そういったところは難しいでしょうけど、今後、工場とかに頼むみたいなことは考えていないんですか?
一杉さん:考えてはないですね。
もうずっとハンドメイドなので、 そこを強みにしていきたいなと思っていて。1点もので、且つハンドメイドっていうのが、 やっぱり、ずらせないところですね。
高田:他のラインのアイテムもあるじゃないですか。古着だったり、東京感性だったり。 そこは”唯一無二”や”クラシックと再構築”とかとは違うコンセプトですか?
一杉さん:そうですね。それぞれ違うコンセプトを持っていたりとかしています。 例えば、Link(THE 247グループの古着ブランド)でいうと、“思いと記憶を繋ぐ、1 つのツール”みたいなテーマがあって。やっぱり古着って、 いろんな人が着ていった中でストーリーができていくので、それをこうリンクから 買ったお客様に対しては、前の所有者やスタッフ含めいろんな思いを乗せて着てもらいたいな、 という思いがあったりとか、各々のブランドのコンセプトは全然違ってあります。
高田:それらをこう一括で全部見れるところはあるのですか?
一杉さん:それはまだ無いんです。なので、ゆくゆくはやっぱり全部のグループが
見れるような場は、作っていきたいな、と思っています。
高田:今回、実店舗という形は初ですか?
一杉さん:初ですね。
高田:世界観120パーセントのTHE 247を見てみたいです。
一杉さん:ありがとうございます。
高田:どんな感じになるのか。楽しみです。
一杉さん:ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。
高田:次に、こだわりのポイントですね。
【 Q3.こだわりのポイントについて 】
一杉さん:そうですね。アイテム選びに関して言うと、(テーマと被っちゃうところがあるのですが) 1 日中THE 247の服を纏いながら、ワクワクしていただき、思いを馳せていただくみたいなこと、 そんな洋服を作り続けていくことが、テーマではあるんですけど、ただブランド側から、 “こういうブランドだよ”っていうのをお客さんに押し付けたくはなくて、 お客様それぞれの感性で、どんなブランドなのかっていうのを感じていただきたいな、と思っております。
高田:レールサイドのTHE 247ブースに今置いてあるアイテムは、 “THE247”ってこういった感じですという表現の1つという感じなのですかね。
一杉さん:ほんとにそうです。
高田:サイズ感だったりフィッティング的には、どういった感じで作っているのですか?
一杉さん:形に関しては、基本的にオーダーのお客様に対しては、最初に採寸から始めます。 既存の服に関しては、基本的にそのサイズの規格みたいな物があって、それをベースに、 うちの洋服に落とし込んで、そのディテールだったりとか。こう綺麗に見えるように、ちょっとアレンジをしていきながらっていう感じですね。
高田:外で実際に着ている人を見てみたいですね。うん、リアルで見た時どうなるのだろう と思いますね。また、お店作りね。什器というか小物もね、世界観がありますよね。
一杉さん:やっぱりオーダーのブランドですので、世界観とかはばっちり出さないと伝えることが なかなか難しいので、そこはかなり意識をしていますね。
高田:THE 247の世界観と、レールサイドの元々の店舗の内装とかは合っていますか?
一杉さん:すごいバッチリです!
高田:本当ですか。よかったです。(笑)
話は変わりますが、オーダーをされてる方は 年齢層的にはどのくらいの方なのですか?
一杉さん:若い子は正直あんまりいなくて、大体が25歳〜30歳ぐらいの、お洋服が好きな 女性の方がメインですね。
高田:そうなんですね。やっぱり若い方がいきなりフルオーダーは難しいのかもしれないですね。
一杉さん:なかなか難しい。うーん、お値段的にもちょっと難しいのかもしれないですね。
高田:そうですよね。アイテムは、柄ものを中心に、取り入れていますよね。
一杉さん:やっぱりそれは、その“唯一無二”っていうところで、シンプルなものもいいんですけど、 柄だったり見たことない生地だったりとかっていうのをなるべく取り入れるよう にしています。
高田:生地屋さんを、絶えず回っていく感じですよね。そういう密着をしてみたいです ね。 面白そう。1 日“THE247 の密着” !今はなんかそういうアトリエじゃないけど、 制作ブースみたい場所はあるのですか?
一杉さん:今は自宅兼アトリエみたいのがあって、もう1人のデザイナーの制作現場みたいに なっていますね。
高田:そうなのですね。ありがとうございます。次に、おすすめアイテムについて、 お伺いしても良いですか?
【 Q.3 オススメアイテムについて】
一杉さん:まずこちらは、“キャンバス×ゴブランのコート”っていう、商品名になっています。
高田:あ、そういえば「商品名」みたいなものは、それぞれつけてないのですか?
一杉さん:あんまりつけてないんですよ。EC サイトに載せる時にちょっと、仮でつけたりとかは している感じです。こちらはキャンバス×ゴブランコートですね。 一応ポイントが、この緑の生地ですね。これがもう本当“247 の顔”と言っても過言ではない、ゴブラン織の生地なのですけど、これに相性抜群のキャンパス地を持ってきています。 そして、アクセントにこういう247のオリジナルのスタンプですね。スタンプを打って、 ちょっと“ブランド感”を出すっていうところも、心掛けたコートになっております。
高田:これはジャケットとかもこの形でありましたよね。
一杉さん:あります。ゴブラン織のものですね。
高田:このゴブラン織。THE 247はこのグリーンベースに花柄っていう感じありますもんね。
一杉さん:これはもう結構 THE247 のオーダーのお客様でも、この生地を使いたいって 言ってくれる方が多くて、結構本当に“顔”になりつつあります。
高田:今回は襟だけにあしらっているのですかね。
一杉さん:そうです。今回は襟だけですね。
高田:例えばオーダーだったら、もう少し(ゴブラン織の生地を)増やせたり!
一杉さん:そうです。袖裏とか襟とかにつけたりするとか、オシャレな感じで出来ます。 またポケットが、パッチポケットで、ノートとかも入るぐらいのサイズで、 多分 A4 も 入るかなっていうぐらいのサイズです。 なので、手ぶらでお出かけしたい方にも、 すごくオススメです。
高田:ちなみに、こちらのサイズ感はどれぐらいになるのですか?
一杉さん:こちらでメンズのMサイズですね。 なので平均身⻑170センチぐらいの方に、 着ていただけると綺麗かなと思います。 またボタンも、すごくこだわっています。 襟に合わせて、ボタンもリンクさせてっていう感じです。
高田:なるほど!ありがとうございます。
あなたにとって、古着とは?と言うところなんですけれども、こちらお伺いしても良いですか?
【 Q4. あなたにとって古着とは?】
一杉さん:古着とは“個人の感性を見せるツール”だと思っています。
本当にファッションそのものが “自己表現できる最大の場”というか...かな?とは思っているので。
高田:今回、レールサイドのコンセプトとして、“古着を通して衣類を循環させよう”というものが あるのですが、THE247 さんとって、レールサイドとの“親和性”っていうのは、どのあたりにあったのでしょうか?
一杉さん:親和性は、やっぱり、リメイクを受けているっていうのもあるので、 そういった “古着循環として服を循環”っていうところに通じているのかな、と思っております。
ただ、古着を売るよりもひとつこう、デザイナーの手が入るっていうところで、 いろんな循環が生まれるっていうところが、1番繋がりがあるかなと思っております。
高田:一杉さんは、古着も着られますか?
一杉さん:古着も着ます。
高田: 20 年代、30 年代の古着が多いわけではないですよね?
一杉さん:そうですね、ヴィンテージ、レギュラー... レギュラーの方が多いかもしれないです。
高田:今日着ているコート!
一杉さん:これは現行ですね〜。 あなたにとって、“古着とは”って難しいですね。 1 番考えちゃいました。
高田:確かに(笑)。
次に、運営サイドが見たオーナー様の特徴を一言で表すと...難しいですね。
でも、繊細なイメージです。佇まいや、会話などから勝手にそう思っています。 すごく細かく人を見ているから、全てをひっくるめて、こういう返し(会話の中で)を してくるんだろうなっていうのを勝手に感じています。 繊細さが、THE 247ならではで、 洋服にフィードバックされている気がします。 だからか、早く完成形が見たいというか、 完成形はないのかもしれないけれど...THE 247だけじゃなくて、グループ全体のカタチみたいなの は、1回見てみたいなと思ってますね。
一杉さんがみている世界を全部表現したら、どうなるんだろっていうのは気になります!
一杉さん:ありがとうございます。
高田:そうですね、次に今後の告知などあれば、お願いします。
一杉さん:まず、近々で言うと、2月23日(祝•木)に“お気に召すままに”というシーシャ屋さん(渋谷区松濤)で、 POPUPイベントをやることが決まっております!
シーシャ屋さんっていうところもあって、 お酒だったりとか、音楽のDJさんもいるので、音楽を楽しみながら、お洋服もついでに見れるみたいな。 ちょっと、いつもとは違ったPOPUPになっております!
高田:持っていくアイテムはなんでしょう?
一杉さん:持っていく、アイテムは THE 247です。 なので、ゆっくり楽しみたい方は、ぜひです。23 日の14:00〜22:00までです。
高田:シーシャバーでPOPUPをやるのは初めてですか?
一杉さん:そうですね。初めてです。
高田: すごい楽しみですね。面白そう。POPUP、結構打たれているイメージがあります。
一杉さん:今回はやっぱり、カフェも絡むっていうことで、よりゆっくりお客さんと 絡めるのではないかな、と思っております。
高田:ここレールサイドでお洋服を販売しつつ、ポップアップがあとはメインですかね?
一杉さん:あと、受注ですね。
高田:オーダーの受注会はどれくらいのペースでやっているのですか?
一杉さん:本当にレールサイドに入るまでは、月1回ぐらいのペースでやっていました。 最近は3ヶ月に1 回とかのペースでやっています。
高田:今後 THE247 主催のイベントはやる予定などはあるのですか?
一杉さん:やろうかなと思ってはいます。
高田:精力的に今後もそういうイベント事は出ていく予定なのですか?
一杉さん:そうですね。もう、本当に東京だけではなく、色んな所に顔を出していきたいなと 思っています!基本も今は全部関東なので、今年は主要都市メインに顔を出していければと 思っております。
高田:なるほど。今後の活動も楽しみにしております!
⻑い時間ありがとうございました。
一杉さん:ありがとうございました。
【THE 247】
10月よりレールサイドにて出店開始。
3月1日からはTHE 247グループの古着屋「東京感性」がOPEN。
“クラシックの再構築と唯一無二の装いを”をコンセプトに、1 点もののオーダーメイドで、独自の世界観と、異彩を放つブランド THE 247から今後も目が離せない!
今後のイベント情報などはInstagramをチェック!
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